活毛ガニ 調理方法

「生きたまま」や「生でも食べられる」という意味でつかわれる「活」という文字。この文字を見るだけで新鮮さや美味しさを連想する人も多いのではないでしょうか。今回は、鮮度抜群の活毛ガニを手に入れたときに役立つ活毛ガニの調理方法のご紹介です。ぜひ参考にしてほしい美味しい茹で方や、茹でるだけではない活毛ガニの絶品調理方法をお伝えします。

スーパーなどの小売店でよく見かける「ボイル毛ガニ」と書かれている毛ガニ。これはすでに茹でてあり、家では殻を剥いて食べるだけというお手軽さが魅力です。しかし「活毛ガニ」と言って獲れたて新鮮な生の活毛ガニの茹でたてに巡り合う確率は大変少なく、大抵冷凍商品か冷凍してあったものを解凍して売ってあることがほとんど。解凍されたカニはいくらか味が落ちていますし、冷凍商品を買うと解凍するだけでも約1日待つことが必要になります。しかも、電子レンジやお湯をかけて急いで解凍しようとしてしまうと、せっかくのカニの旨味が逃げて台無しになってしまうのです。急がず焦らず、冷蔵庫の中や流水でゆーっくり解凍する手間が必要になります。調理方法、解凍方法を一歩間違うと不味くなってしまうのです。反対に、活毛ガニは冷凍されていないので茹でればすぐに食べられることができますし、解凍に失敗したり冷凍焼けを気にする心配もありません。

なんとなく活毛ガニの魅力が分かっても、活毛ガニを日常的に手に入れる・食べる機会が少ないと調理方法が分からないのではないでしょうか。そんな方でもご安心を！誰でも簡単にできる活毛ガニの調理方法をお伝えします。

まずは、活毛ガニと言ったらシンプルに塩ゆでをして食べるという調理方法がおすすめです。簡単に言うと鍋に水を沸かして茹でてしまえばいいのですが、いざ茹でるとなるとカニを入れるのは水からがいいのか、お湯からがいいのか。ゆで時間は何分？塩はどれくらい加えたらいいの？という細かな疑問が出てきます。

活毛ガニの代表的な調理方法の一つ、塩ゆでするときに気を付けたい点が何点かあります。1つ目は、塩加減。塩分濃度は0.03~0.04%が美味しく仕上がる割合です。1リットルの水に30~40ｇが目安です。次に、必ず鍋に入れた水を沸騰させてから活毛ガニを入れること。水からジワジワ茹でるとせっかくの活毛ガニの旨味が流れ出てしまいます。鍋に活毛ガニを入れる向きもポイントで、甲羅が下になるように入れましょう。カニミソの流出を防ぐことができます。

茹で時間は約15分！沸騰したお湯に活毛ガニを入れた後は、鍋のふたをして吹きこぼれないよう様子を見ながら茹でていきます。茹であがったらざるに揚げ、ホクホクのうちにいただきましょう。茹でたての毛ガニは磯の香りが強く、身が柔らかくてみずみずしいのが特徴です。これは絶対、冷凍の茹で毛ガニでは味わえない味ですよ！食べるときはもちろんそのままでもおいしく召し上がれますが、毛ガニのほぐし身をお好みで三杯酢やカニミソに付けて食べても絶品です。

毛ガニはカニの中でも比較的サイズが小さく殻も比較的柔らかいので、キッチンバサミだけでさばくことができます。活毛ガニが手に入ったらまず、足を胴体から切り離します。柔らかい足の付け根の部分にハサミを入れ、チョキチョキ切り離していきます。足だけになったら、殻の上下(平らではない部分)に関節まで切込みを入れます。そのあと、関節でつながっている殻を身を切らないように切り離し、付け根の方から毛ガニの殻を外します。

剥いたカニ身を氷水に付けておくと、身がギュっと締まり花が咲いたような見た目になります。その姿と言ったら、まるで料亭で出てくる活毛ガニのお刺身かのよう。このとき活毛ガニの胴体が残るのですが、胴体は甲羅を下にして蒸し器で20分加熱する「蒸しガニ」にすると良いです。蒸し器が無い場合は深めのフライパンにお湯を2㎝ほど敷き、フライパンよりも一回り小さく水没しない深さの皿にカニを甲羅を下にして置いた後、蓋をして20分ほど蒸しましょう。お好みでお酒を入れて酒蒸しにしてもおいしいです。

活毛ガニの調理方法としては、ちょっと一手間かかる調理方法ですが、年末年始など人が集まるときなんかには見た目の華やかさや豪華さもあっておすすめです。

活毛ガニのしゃぶしゃぶは、カニの殻を刺身と同じ要領でむいてしまえばあとは簡単。鍋を用意し、昆布ダシを取ります。水に数時間漬けた後、沸騰寸前に昆布を取り出します。味付けは薄口醤油とみりんを出汁の1/12ずつ入れれば完成です。(だしをとるのが面倒だったら、和風だしの素を使ってもＯＫ)活毛ガニと一緒に野菜もしゃぶしゃぶし、お好みでポン酢や三杯酢を付けて召し上がれ～！